諸行無常 でも愛は永遠でしょ?

お釈迦様

心変わりは人の常

古今東西、心変わりをなじる歌は枚挙にいとまがありません。

数えたことはないのですが、おそらく恋の喜びより、心変わりのつらさのほうが歌詞になっているのではないでしょうか。

テレビのニュースでも、悪いことこそニュースになるようですし、人は苦しいことのほうが感情に訴えるようです。

あの時、同じ花を見て

命かけてと誓った日から

素敵な思い出残してきたのに

あの時同じ花を見て

美しいといった二人の

心と心が 今はもう通わない

あの素晴らしい愛をもう一度、

あの素晴らしい愛をもう一度

命を懸けるほど強い思いがありながら、いつしか同じ花を見ても共感できなくなったことへの後悔の気持ちがあらわされていて、じんと来ますね。

長く生きていれば、他人の心変わりだけでなく自分自身の心変わりに気づくことはままあります。

異性への思いだけでなく、仕事への情熱の冷めた思い、もっと卑近な例では、部屋の片づけや朝起きなど決めたことを平気で忘れてしまいます。

私に清き一票を

政治家もただの人間ですから、約束を破ります。

そもそも破らないと思うほうが、異常です。

当選したいがために、いろんな約束をし、有権者はそれを信じて投票します。

有権者もさるもの、どうせやらないんだろうなと思うことで、裏切られたという悔しさを忘れようとします。

もちろん初めから守るつもりのない約束をする人もいます。心変わりではなく、単なるだましですね。

ただ、誠実な人はもちろんいて、何とか約束を守ろうとしますが、今までの慣習やら、組織の力関係により実現できないこともあります。

私に清き一票をと声をからして叫んでも

1.初めからだますつもり

2.実行したくてもできない

3.心変わりをして実行する必要を感じない

など、様々な理由でその約束は果たされません。

約束を破ってしまう理由は様々なので、破ったことをなじるより、なぜできないのを考えるほうが生産的ですね。

でも世間は破ったことを問題にするほうが、標準なようです。

もしくは、もうあきらめて気にもしない人のほうが多いでしょうか。

諸行無常の響きあり

祗園精舎の鐘の声、

諸行無常の響きあり。

娑羅双樹の花の色、

盛者必衰の理をあらは(わ)す。

おごれる人も久しからず、

唯春の夜の夢のごとし。

たけき者も遂にはほろびぬ、

偏に風の前の塵に同じ。

いわずと知れた平家物語の出だし部分です。

諸行無常や栄枯盛衰を現した名文ですね。

釈迦の四法印を知らなくても平家物語の出だしの文として知っている人は多いのでは。

ただ個人的にはこの文は最初の

> 祗園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。

の部分以外はすべて盛者必衰のことを現していて、諸行無常の文が浮いているように感じます。

この文の後は

> 遠くの異朝をとぶらへば、

その次も

>近く本朝をうかがふに、

と、大陸のことや、日本の権力者の話になり、諸行無常とは関係がないような。

だから自分は昔は、諸行無常はなんとなく盛者必衰的なニュアンスを感じておりました。

今はもっと本源的な、盛者だけでなくすべてのこと、物事は固定されたものはない、すべてのものは動き続け、変わり続けるというようなニュアンスが近いのではないかと思っています。

ただ、平家物語は作者不明ですが、今でも通じる情感の美しさには感嘆の思いさえ抱いております。

エントロピーの法則

打って変わって科学のお話です。

よくエントロピー = 乱雑さと解釈されて

エントロピーは増大する方向にしか進まないと考えられています。

部屋が汚いのは科学的必然性?

だから部屋が片付かないのは科学的に正しいことなのさなどとのたまう愚か者がいます。私のことです。

ここに大きな間違いがあります。

なぜエントロピーが増大する方向にだけ進むのかというのはあくまでも経験則で、一度も証明はされていません。

たとえばニュートンは万有引力の法則を発表しましたが、なぜ万有引力があるかとの問いには一度も答えていません。

落下という現象を万有引力という言葉で説明しただけです。

そもそもの話をすると科学とは、なぜを説明する学問ではないのです。

なぜかはわからないけど、この公式を使えば便利だよねというのが科学の本質です。

アインシュタインの相対性理論は光の速度は一定という大前提がありますが、なぜ光速度が一定で時間や空間が伸び縮みするのか説明していません。そう考えると起こっている現象に都合がいいからというだけです。

だから部屋が片付かないのは科学的に証明されているわけではありません。

それは私がずぼらだからです。

散らかっている部屋を見て、すべてのものは変わり続ける、これが諸行無常なのだなあとしみじみ言っても、お釈迦様はきっと許してはくれないでしょう。

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